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2009.05.17

NHK特集 うつ治療 常識が変わる

以前、録画していた、うつ治療の最新情報についてのNHK特集を見た。

内容は、とんでもない投薬をする医師がいるので気を付けなさいということ、光トポ診断という赤外線を使って脳の内部の血流を調べる新しい診断法が開発され、うつ病と躁うつ病の区別が容易になったこと、イギリスでは薬物治療を減らしてカウンセリングを通した認知療法による治療に国家を挙げて取り組んでいるという3点。

無茶な投薬については休職していた頃に読んでいた2ちゃんねるの書き込みに、良く出ていたのを思い出す。番組では、うつ増加のトレンドに乗って儲けるために経験もない医師が診療内科や精神科を名乗っていることの問題をうつ学会の理事長が出てきて訴えていた。最近のSSRIの副作用問題も含めて、厚生労働省はまたしても後手後手に回っているようだ。うつ学会がここまで踏み込んだ番組を支持しているところを見ると新たな薬害の発生も秒読み段階に入っているのかもしれない。無差別殺人がSSRIの副作用の結果だというような話が一番ありそうなネタだろうか?

光トポグラフィー診断は単語の読上げ時に脳内血流が示すパターンを調べて精神疾患の診断をするというものだが、画像で見せられてもわかりにくい。グラフで示されたものは何らかのパターンがあるようで、ぼんやりながらイメージできると思う。しかし、音声合成のように単語を読上げる時に健常者とうつ、躁うつ病患者で血流のパターンが異なるとの説明には何となく違和感がある。うつで問題となる感情のコントロールというものはもっと複合したものであるようなイメージがあるからだ。単語なんか読上げなくてもパターンの異常はあって、それを定量化するために読み上げという行為を使っているというのなら納得できるのだが、踏み込んだ説明がないために分からず仕舞だった。

光トポグラフィーの話の中で、躁うつ病の治療には、抗うつ薬でなく感情の起伏を抑える薬を飲むというのは初めて知った。メンタルヘルスについては詳しくなったつもりでいたがまだまだ奥は深い。

一方、うつ経験者として政治学者の姜尚中さんが出てくるのだが、取って付けたような演出で、本人も何を話すかについては迷っているように見えた。東大教授でもうつになることがあるということを身を以て示す役割と見切っての演出に見えたのは残念。ぶっつけ本番だったのではないだろうか?

イギリスの例は、薬物によらない治療についてなのだが、イギリスが何故、認知療法に舵を切ったのかがよく分からない。認知療法で最悪のうつ状態の患者は治せない。社会復帰できた時点での再発防止の手段、あるいはうつの入り口にいる人への手法なのだから、前提として薬物治療があるはずだ。ということは、イギリスの取っている施策は、最近増加している軽いうつのために費やされる医療費を削減したいという意思の表れなのかもしれない。日本はどうかというと、医師は厚生労働省、心理療法士は文部科学省と管轄が分かれていて典型的な縦割りの弊害が出ている。学校で事件があるとすぐにカウンセラーが派遣されるのは、文部科学省の縄張り意識の現れだろうし、今、僕が通っている診療内科には臨床心理士はいないし話も出てこない。カウンセリングを厚生労働省は治療と認めていないためか、健康保険がきかないので費用の面で続かないという点もあると思う。この番組で医師側が、今後認知療法をどのように扱っていくのかと言う点をを聞いてみたかった。

全体にNHK特集としては突っ込みが浅くて不満の残る内容だったと思う。というより、想定した視聴者と僕との差が現れているのかもしれない。この情報を一番知りたい長期うつ患者に合わせて番組を作るわけにはいかないテレビというメディアの限界なのだろうと思う。

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コメント

松澤先生のMRIの手法 川村先生のEAP そして 光トポロジー を診断手法として くみあわせれば デプレッションが かなりハッキリしたかたちで 判ってくるとおもいます いままでの精神科は文学だつたような あいまい模糊なものでした

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