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2009.10.20

破壊 島崎藤村(青空文庫)

部落差別問題を正面から捉えた小説。
約100年前、明治後期の世相には詳しくないが、おそらくは当時としてもインパクトのあるものだったと思う。被差別民としての主人公の苦悩は重く苦しく、差別の不合理さを畳み掛けてくる内容には圧倒される。一方、随所に千曲川のスケッチで取材した題材と思われる部分を見つけることができることから、この小説は周到な準備をの上に書かれた作品であることも分かる。

本論ではないが、当時の中学教師の立場を自虐的に書いているのも興味深い。夏目漱石が教師暮らしにに見切りを付けて小説家になったのと同じように、知的労働というより肉体労働に近い教師という職業が、インテリの人達にとって"腰掛け"の位置にあったことが推測できる。今の教師達はどう考えているのだろうか?

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