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2014年5月

2014.05.15

第五の権力(エリック・シュミット、ジャレド・コーエン、ダイヤモンド社)

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GoogleのシュミットCEOと元米国務長官スタッフがまとめた、世界中の人達がインターネットに接続される近未来の国家、戦争、テロ、復興の未来を予想している本。

書いてあることはなるほどその通りだろうなと思わせる内容で、特別に新しい知見ではない。現時点ではインターネットにつながっていない世界の2/3の人達が従来技術を飛び越えて一気にインターネットにつながり始めることで構築される仮想的な世界は、現実世界よりも良い世界が作り出せるわけではない。現実世界のような暗黒面もあるし、現実世界と同じように世界を良くする活動もある。いずれにしてもその変化の速度は大きく、国家側よりも市民側が獲得する力が大きくなるだろうという予想。

記述の中には、Googleが個人情報を含めた世界のすべての情報を蓄積していればこそ、世界が変革できるという主張がさらりと書かれていて、Googleの活動の正当性を訴えたかったのかなと思わせる。

また、GoogleやAmazonやFacebookが若者に娯楽を提供することで、若者の反体制感情の高まりを抑えるガス抜きとして役に立っているという主張もあった。

この本は昨年、アメリカで出版された本だが、この本以後、発展途上国向けの低価格端末市場への着目が一気に進んだように感じる。20世紀のテレビの役割を携帯端末が担うというという認識が、一気に広まるきっかけとなったのではないかと推測する。

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