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2015.04.26

想像ラジオ(いとうせいこう、ReaderStore)

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2015.04.21読了

大津波を生き残った人と亡くなった人とが、どんなふうにお互いの関係が変化していくのかというテーマで、死者の思いを一人のDJとそのリスナーたちという形で描いた作品。DJの語りはにぎやかしく、痛々しく、むなしく響いて、結末を想像できるだけに読む側も気が重くなる。消え去るDJの最期には小さな救いも与えられるが、心が晴れるわけではない。結局のところ、"思う"以外に生者は何もできない。

過去の大津波は忘れ去られて被害が繰り返されたけれど、デジタルアーカイブが残るこれからは過去の教訓やこの小説のような残された人の思いも多くが残るはず。経験で人は賢くなれたのかを次の災害の時に見ることになる。

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